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総二郎とデートが終わり、アパートまで車で送られている間、つくしと総二郎の話は尽きる事がなかった。
総二郎の話はつくしにとって興味深いものばかり。料理の事、茶器や器の事、着物の事など日本文化のあれこれ・・・。
つくしが疑問に思うことを全て分かりやすく説明してくれ、頓珍漢な質問にも真摯に答えてくれる。
こんなに博識で物知りな人は初めてだなと、すっかりつくしは総二郎に魅了されてしまった。
総二郎の家業である茶道について質問していると、
「つくしちゃん、百聞は一見にしかずって言うだろ?明日からお茶を習いにおいで。俺がお稽古つけるから。約束だよ?」
・・・と、二人は指切りをし、つくしのアパートに着く頃にはお茶を習いに行く手筈が整っていた。

次の日。
つくしは西門邸で、総二郎からお茶の手ほどきを受けていた。
最初こそ、アパートまで送って貰った際に総二郎から受けた耳朶へのキスを思い出して、
笑ってしまいそうになるほどにカチンコチンとなっていた。
然しそれは懸念するほどのことではなかった。
いざお稽古がはじまると、静寂の中に浮かび上がる総二郎の所作はこの世とは思えないほどの圧倒的な美しさ。
流れ舞うように差し出されたお茶はつくしを癒し、夢中にさせ、その心を見事に奪った。
出されたお茶を飲み干すと全身に甘いしびれが駆け巡り、ほうっと思わず息を吐いた。

西門邸に招き入れてからお茶を差し出すまでの間、
総二郎はつくしの一挙手一投足を見逃すまいと、余すことなく見つめていた。
緊張感から解き放たれ、桃色にほわんと上気したつくしの吐息に、総二郎の喉がゴクリと鳴る。
『ここで押し倒してしまおうか・・・』と思わせるほど、大人と少女の狭間から成す、
なんとも言えない香りを併せ持つ色気を放っていた。
『・・・いや、今はまだその時期じゃない。ここで早まったら、つくしは二度と会ってくれないだろう。』
そう思い直すと、改めて居住まいを正した。
「つくしちゃん、またお稽古においで。この世界は奥が深い。
つくしちゃんの心を共鳴させるだけじゃなく、きっとその余韻から離れられなくなるよ。
それにそうなれば・・・。俺はずっとつくしちゃんに、会えるだろ?」

総二郎はつくしに躙り寄り、ふわっと包むようにつくしを抱き締めた。
そして昨日とは反対側の耳朶に、チュっと口づけを落とした。
真っ赤になって身震するつくしを抱きしめながら、
総二郎は心の中で『こんなに初心なのに、艶めかしくて、可愛い女はいない。必ず俺のものしてみせる。』
そう、強く決心させたのだった。




西門邸での初めてのお稽古は料理人つくしにとって、明らかに良い刺激となった。
たった一日でつくしの料理のクオリティが格段とレベルUPしたようで、
瞬く間にSNSで拡散し、オープンして1時間も経たないうちに満員御礼。
行列なんてしたことがないであろうイケメン御曹司たちが、こぞって行列をするという珍現象が起きたのだ。
そして誰もが口々に『おもてなしの心が料理に反映されている』と、お褒めの言葉を置いて帰るのだった。
「これも西門さんのおかげかな・・・。」
つくしが総二郎を思い出し、キュンとしていると、突然お店の電話がなり響いた。

「毎度ありがとうござい・・・・・・え?尾瀬さん?まあ!先日はお世話になりました!」
『こんにちは。えらい元気な受け答えをしてはりますなぁ。
こちらも元気にさせてくれはりますやん。やっぱり、つくしはんは可愛いなぁ。』
「ふふっ。またまた~!あ、尾瀬さん、電話下さったのは何かあったからですか?」
『せや、つくしはん、ウチのお店にハンカチを忘れはりましたよ。これ、どうしはります?』
つくしは今の尾瀬の電話で、ハンカチを無くした事に気がついた。しっかり者のつくしとしては珍しい事。
それだけ、総二郎とのデートに夢中だったと言わざる得ない。
「あの、尾瀬さんは西門さんと親しいのですよね。
今度お会いした際で構いませんので、西門さんに預けておいて頂けませんか?」
そうお願いしておけば、また総二郎とデートができるかもしれないと、淡い期待に胸を膨らませた。
『ははっ。わかりました。そうさせていただきます。ですけどな、あの人忙しない人やろ?
京都にたんねてもな、すぐにおなごにつかまりはるんですわ。何せ、平成の光源氏と言わはるお人や。
先日も祇園一美女の舞妓はんをはべらかせて先斗町を闊歩・・・』

ガチャン。

つくしは尾瀬からの電話を無意識のうちに切っていた。
そして、急に手から血の気が引いたからか、受話器を床に力なく落としていた。
「つくしさん?」
呆然と立ち尽くしているつくしに、従業員(ボディガード)の宮内が只ならぬ様子を感じ取って、つくしのところまで近寄った。
つくしは、未だ動けないでいる。
「つくしさん、今日はずっと働き詰めです。
このままだと夜の部の仕事に支障がでてしまい兼ねません。休憩をとりましょう。」
宮内はつくしを椅子に座らせ、看板を準備中にした。




「そうですか・・・。それでショックを受けたのですね。」
「はい・・・。よく考えれば素敵な方には、素敵な女性がお側にいて当然なんです。
西門さんはとてもかっこいいからモテる方だとは思っていたのですけど、いざそんなお話を聞いてしまうと・・・。」
誰がみても分かるくらい、つくしは意気消沈をしていた。
宮内は何をすべきか悩んだ。つくしが誰を選ぶかどんな道を進むか、宮内が助言することはできない。
それは主人である森山の命でもある。だが、いつも太陽のように明るく元気なつくしであってほしい・・・。
ただ、そう願った。それが差し出がましいことであっても。
宮内は意を決した。

「つくしさん。つくしさんが見て、感じて、思ったことを素直に信じればよいと思います。
人間にはさまざまな一面がございます。その一面をどのように感じ信じるかは、自分次第なのではないでしょうか。
ですから、他人の言動に惑わされず、ご自身の気持ちを大事になさってください。」
「宮内さん・・・・。そうですね。本当にその通りです。有難うございます!すっかり目が覚めました。」
つくしの瞳に、みるみる活力が漲ってきた。
『そうだ!何を私は迷っていたの?私が西門さんを信じてなければ、元も子もないじゃないの!』
すっかりパワーを取り戻したつくしは胸にほのかな恋心を秘めたまま、夜の部を切り盛りし、大繁盛させたのだった。




朝、つくしは西門邸に向かうべく、アパートを出た。もちろん総二郎に逢うため、そして、自分の気持ちを伝えるため。
つくしが歩き始めると、向こうからやたらめったら大きい&ゴージャス&ピッカピカの車が、
つくしの目の前にスッと止まった。
窓はスモークシールが貼られていて、外からは誰が乗車しているのかわからない。
『なによこの車、もしかしたら強面の危ない人の車?!なんで私の前で停まるの?』
つくしがどうしようかと立ち尽くしていると、車のドアが開いた。
そこから出てきた男は非常にガタイがよくて長身&
そしてギリシャ彫刻のように彫りの深い&クルクル天然パーマの男だった・・・・。



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Comments - 10

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スリーシスターズ  

おはようございます。
河杜花さん初めまして。

総二郎くんグイグイ押していますね。
いつものプレイボーイは成りをひそめ、茶人としての完璧な所作でつくしちゃんの心をわしづかみ❤
つくしちゃんの仕事にもいい影響が出て、つくしちゃんの心はもう総二郎くんに!

ちょっと待った!と心の中で叫んだら、クルクル天然パーマ(誰かは一目瞭然ですけどね♪)の男が立ちはだかる!
あ~良かった。
一安心&次が楽しみです♪


2017/10/16 (Mon) 07:50 | EDIT | REPLY |   
まりぽん  

河杜花さま

こんにちは。
花男祭り開催ありがとうございます。
次々にUPされる物語を読み進めるのが忙しい、なんていう贅沢な悩みの中
にいることがとても幸せ〜♡ です。
日頃の感謝も伝えたくてお一人に1回はご挨拶のコメを書きたくここまで
来ましたが、なんせ公開コメ、、、
目立ちますよね(汗)
すっごく恥ずかしいのですが、決めたからにはGO!です。

総二郎の茶室での姿、雰囲気、大好物です。
総二郎の立てるお茶、一度でいいからいただいてみたい!っていつも
思ってしまいます。
和装の総二郎とつくし、二人の絵は本当にお似合いで最高だと、これは
しみじみ感じます。
F4とつくし、それぞれになんとも言えない素敵な世界を作り出して
読者にたくさん夢を分けてくれます。
『花より男子』本当に大好き。
ここから生まれた愛すべきキャラクターをいろいろな世界で大活躍
させてくれる二次作家の皆様に感謝です。
続きを楽しみにしています。

2017/10/16 (Mon) 14:37 | EDIT | REPLY |   
河杜 花  

スリーシスターズ様

初めまして❤︎
そしてコメントありがとうございます!

総二郎、本気モードで頑張りました。
つくしちゃんも、お稽古に行くなどして
いい刺激をうけたんですけど、あの男の登場で?!
つくしちゃん争奪戦はヒートアップしますよ〜♪

2017/10/16 (Mon) 16:59 | EDIT | REPLY |   
河杜 花  

まりぽん様

コメントありがとうございます❤︎

うふふっ♪
私も総二郎のお茶を頂きたいです。
緑と和花の多い、静寂とお茶の香りが漂う西門邸。もちろん和服姿で!

つくしちゃん争奪戦、どんどん加速しますよ〜。

2017/10/16 (Mon) 17:02 | EDIT | REPLY |   
kachi  

河杜 花さま
はじめまして!
お話の更新ありがとうございます😊

指切りってほのぼのして可愛い約束ですね♪

総ちゃんの本気は真摯で背筋がピシッとしてる印象を受けました^ ^

つくしちゃんすっかり総ちゃんに傾いてますね〜
あきらくんより脈ありな雰囲気にドキドキ。

クルクル登場に別のところがドキドキ♡

続きはいよいよ!
楽しみです♪

2017/10/16 (Mon) 19:44 | EDIT | REPLY |   
さとぴょん  

花様 お話ありがとうございました(*^^*)♡

総二郎の喉をゴクリッ・・・を読んで

読んでるこちらもゴクリッ・・・であります♡

そしてにっくき相手は尾瀬の奴ヽ(`Д´)ノプンプン

余計なこと言う尾瀬を往復ビンタしたくなりました。

あ・・・クルクル様が出てみえた。(笑)

続き楽しみにしてます(*^^*)♡

2017/10/17 (Tue) 00:43 | EDIT | REPLY |   
河杜 花  

kachi様

コメントありがとうございます❤︎
河杜的萌えポイントを拾いあげて頂き、
ありがとうございます!
大人の指切りって、エロティックな気がするのですよ〜。
総二郎はかなり頑張ったんですけど、他にも強烈なアプローチが!
お楽しみに❤︎

2017/10/17 (Tue) 14:44 | EDIT | REPLY |   
河杜 花  

さとぴょん様

コメントありがとうございます❤︎
総二郎のゴクリ、つくしちゃんに聞こえなかったか
心配しました。
そして、さとぴょん様のそのツッコミ、さすがです。
私も同感ですよ〜。
尾瀬さんのお節介に困ってしまいましたw
F4の怒涛の攻め?!、どうなることやら。
お楽しみに❤︎

2017/10/17 (Tue) 16:32 | EDIT | REPLY |   
ノエノエ  

河杜花様

おはようございます。
初めまして。ノエノエと申します。
素敵な作品を公開して下さり有難うございます。

総二郎くんの茶道に真剣に取り組む姿勢に人間としても料理人としても尊敬し、惹かれて行っていますね。総二郎くんの強引ではない、嫌味の無いスキンシップに私もドキドキです(≧∇≦)♥️
尾瀬さんの一言にかなりの動揺し、総二郎くんのことで頭がいっぱいのつくしちゃんに司くんがどう対応するのか、巻き返せるか、ドキドキ♪ワクワク♪♪です。

続きも楽しみにしています(*^_^*)

2017/10/20 (Fri) 09:55 | EDIT | REPLY |   
河杜 花  
ノエノエ様

コメントありがとうございます❤︎
そして遅くなってごめんなさい!

総二郎の真摯に取り組む姿勢は、
きっと美しかったことでしょう。
つくしちゃんの気持ちも掴んだのに
尾瀬くんに掻き乱されてしまいました。
司の登場で更に?!

続きも宜しくお願いします❤︎

2017/10/28 (Sat) 21:06 | EDIT | REPLY |   
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